Last updated at: Wed, May 5, 2004

Home > Researches(J) > Critical Trajectory(J)

臨界トラジェクトリーによる過渡安定性評価

　近年，電力系統は大規模・複雑化し安定性解析の重要性が高まっている。また電力自由化により，リアルタイムでの解析の必要性が生じ，特に過渡安定度解析については困難の度合いを深めている。従来の過渡安定度解析手法としては，シミュレーション法とエネルギー関数法が知られている。前者は正確に安定度判別を行えるが，膨大な計算時間を要するという欠点を持つ。後者はその逆の特徴を持つ。

　これに対して我が研究室では故障後の臨界軌跡（トラジェクトリー）を直接に算出することで安定判別を行う手法を提案した。また，これをエネルギー関数法に適用し，新しい過渡安定度解析手法を提案した。現在，この手法をさらに拡張し，過渡安定度解析モデルにおける安定多様体と不安定平衡点を一括して解く手法を提案し，これをさらにエネルギー関数法の一種であるBCU法に適用している。BCU法は臨界エネルギーの計算に必要な不安定平衡点の計算がうまく収束しないという問題にしばしば直面するが，提案法はこの問題を解決する手法である。

Home | Menu(J) | About Us(J) | Members(J) | Researches(J) | Publications(J)
Maps(J) | Directions(J) | Misc(J)